2011年2月18日金曜日

GSNアウトリーチ訪問授業プログラム2011/02/14,15活動報告

こんばんは。
牟田です。
先日行われたGSNのアウトリーチ活動に関して、GSNWGから報告をいただいたので
ブログに掲載させていただきます!楽しそうな様子が伝わってきますね~
このような新しい試みがUNISONの中でどんどんでてくると良いですね!



GSNアウトリーチ活動の経緯



GSNワーキンググループに本年度,本格的にGSNのアウトリーチを行う活動部門が設置され,その活動の一つとして初めて行ったものです.GSNアウトリーチは主に,以下のような3つの方向性での活動を検討しております.



①宇宙や工学になじみの無い一般の人たちに向けて,宇宙工学に触れてもらい,宇宙教育の裾野を広げるために,大学衛星を活用し,手作りアンテナでできる簡易受信局で受信実験を行う.



②大学衛星受信に多大なご協力を頂いているアマチュア無線家の方々に向けて,大学局とノウハウや技術を交換する為にハムフェアなどの無線系イベントなどで交流・情報交換の場を設ける.



③これからGSNに参入する可能性のある大学・研究室に向けて,GSNに参加する事の意義や利点,活動内容などを知ってもらう為に何か行いたい.





今回の訪問授業は①にあたります.特に宇宙教育というのは大学衛星の一つの使命でもあり,衛星を活用するのは他でもない地上局であることから,GSNの活動として取り上げようと考えました.ここで言う宇宙教育の裾野を広げる,というのは,将来的に宇宙工学や宇宙利用を通して社会貢献するという選択肢があることを若者に認識してもらい,宇宙工学に携わる若い人材を増やす事で日本の宇宙開発を活性化する事,という意味です.



とりあえず日大衛星工房で母校紹介をしてくれるよう学生に頼んだところ,最も早く授業日の設定に漕ぎ着けたのが今回の深谷市立川本南小学校でした.





さて,今回の訪問授業は日大衛星開発として,これまで他の団体(子供の科学ハムクラブやYACみたか分団など)と合同で行った事のある内容でした.簡単な宇宙の説明や工学の説明,宇宙工学の成果物などの話と,アンテナ製作・SEEDSのデジトーカ受信実験という内容です.SEEDSUNISEC衛星で唯一,人の声が聞こえてくる衛星であることから,一般の方々にとっては受信を実感しやすく,感動も大きいようです.そこで今回も,受信衛星にはSEEDSを使うことにしました.しかしこれまでと違うのは,無線や宇宙科学にもともと興味や関心が特にない,という対称であったことです.そこで今回の授業の方向性として,「工学の社会的意義」や「将来は宇宙に関わる分野で活躍できる選択肢もある」という事を話すのに傾注しました.





今回はGSNから三川さん(東大),松本さん(電機大),石坂さん(東工大),新宅さん(東工大)が快諾して下さり,更に各局構成メンバーに声をかけて講師を集めたところ,田中さん(東大),荒木さん(日大),相浦さん(日大),藤井さん(日大),亀村さん(日大),間戸場さん(日大),斉藤さん(日大),屋宮さん(日大,母校紹介者)が参加して下さいました.



以下に,簡単な報告を記します.





報告



場所:埼玉県深谷市立川本南小学校



対称:6年生全員(45名)





2/14事前授業:14:00-14:45



参加者は計2台の車で移動.都内の渋滞のため参加者の合流に遅れが出ましたが,予定時刻に小学校に到着.



13時に小学校に到着し,簡単なスケジュール確認とPC等の準備を行い,14時よりpptによる授業を開始.宇宙のスケールの話や,人類の宇宙開発の歴史,最新の日本の宇宙ニュースなどを話し,JAXAよりお借りしたはやぶさのDVDを見せたり,持参して頂いた東工大のCUTE1.7+APDⅡと日大のSEEDSを触らせてあげたりして宇宙工学とその成果物について話をしました.さらに,工学が社会においてどのように役に立っているのか,といった話をしました.45分の授業で,14:45に授業終了.発表内容のボリュームが多く,最後の方はかなり駆け足での説明となってしまった事が反省で,講義資料をさらにスマートにすることが課題となりました.片づけ等を済ませ,16時に小学校を出発.帰路,雪が降り始めました.







2/15受信実験当日:9:40-10:25 (SEEDS AOS10:03LOS10:15)



夜中,大雪となったため,移動,合流が一苦労でした.授業開始1時間前の到着予定のところ,15分前にギリギリで到着し,駆けつけで何とか授業を予定通り9:40から始めました.受信の説明を簡単にした後,屋外に移動し,生徒4人・講師1名一班でアンテナ製作を開始しました.10分程度の工作時間で何とかギリギリでアンテナを作り終え,AOSしたSEEDSのデジトーカを受信しました.11班中9班は受信に成功,2班は残念ながら聞こえなかったようでした. LOS後,講師自己紹介,アンテナと持参したEM機を持っての記念撮影をし,10:25に授業終了.休み時間には皆で雪合戦しました.片づけを終え,控室で小学校の給食を校長先生のご厚意で頂きました.うわさ通り,とてもおいしく,なつかしい給食でした.QSLカードを各班講師が記入し,HRの時間に生徒に配ってもらうよう小学校にアンケートと合わせて提出しました.またこの日は埼玉新聞,NHKからの取材が来ており,報道して頂きました.13時,小学校を出発,帰宅しました.受信実験自体はほぼ成功で,GSNとしてもメディアによる報道や,それによる新たなオファーが来るなど,成果を挙げたイベントとなりましたが,天候による移動の連絡網等の体制,アンテナの下準備の度合いについて,課題が残りました.







以下,今回のメディアによる報道のページです.



 http://www.nhk.or.jp/saitama-news/20110215233351_01.html



 http://www.saitama-np.co.jp/news02/16/01.html





さて,今回の訪問授業は「単発イベント」というつもりはなく,これからこの「訪問授業プログラム」を体系化し,色々な大学が主体となってやってもらえるようなフレームづくりをGSNアウトリーチとしてはやっていこうと思っております.代表の三川さんもおっしゃっておりましたが,徐々にこうした活動が特殊な物でなくなっていけば,GSNとしてまた新しく宇宙開発に貢献できる道ができるかと思います.授業を行った小学生から将来宇宙開発に関わる仕事をする人が誕生すれば,GSNとしても非常に嬉しい事です.



ご参加いただいた皆様,本当にお疲れ様でした!







以上



2011/02/17 日本大学 井上祥子

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