2014年3月28日金曜日

3月26日:大阪府立大CEES開発プロジェクト見学の報告

UNISONの皆様

馬です.
連投させて頂きます.


先日3月25日に行われた全国技術交流会 in 関西(大崎さんの記事参照:http://unisonspace.blogspot.jp/2014/03/unison.html
の翌日,26日には大阪府立大学CEESロケットプロジェクトの開発現場を見学させて頂きました.

大阪府立大を訪問する筆者

UNISON内において,ハイブリッドロケットエンジンが最も多く扱われておりますが,CEESロケットは以下の手順をたどる「非燃焼型ロケットエンジン」を用いています.

LN2+H2O(温水) → N2の気化 → 推力


以前2012年度の能代宇宙イベントで打上げ実験への挑戦を試みたのですが,ノズル部分に問題が生じ,残念ながら打上げに至りませんでした...
しかし2013年3月に再度打上げ実験(リベンジ)が行われ,機体は無事ランチャを離脱,上昇したそうです.ただ最後に分離機構が作動せず,落下直前にパラシュートが放出したとの事でした.そのために残念ながら機体は破損してしまったが,ノーズコーンは無事生き残ったそうです.

生き残ったCEES-4搭載ノーズコーン(GFRP)


現状の課題は『機体の軽量化』と『打上げ信頼性の向上』との事です.
液体窒素を扱うために,タンクやらの配管系を機体に搭載しているのですが,思いの外バルブが多くそして重かったです.管内径も3/8~1/2インチを使用していたので,結構ゴツかったです.
今は機体本体の軽量化を図るために,素材をGFRPに変更中だという事で,見学に行った日も丁度パイプに巻きつけて乾燥させている所でした.

GFPRで加工中の機体本体


中央:完成したGFRP 左下:LN2-H2O混合部(青色)


写真左下にある青色の部品は,LN2とH2Oを混合させてN2を気化させる「混合部」と呼ばれるもので,少し尖っているのがノズルです.
材質はこちらも軽量化を図るために「エンジニアリングプラスチック」というものを取り扱っています.あまりUNISON内でも聞き慣れない材料かと思われますが,強度が高くかつ軽量であることが特徴だそうです

信頼性の向上という課題に対しては,分離機構に冗長性(タイマー+気圧センサ)を持たせることで解決を狙うそうです.
次回の打上げ実験は今年の初夏に行われる予定とのことで,分離して回収するところまで達成できることを願いたいですね.

大阪府立大学CEESロケットの皆さん,当日は私一人のためにお時間を頂きありがとうございました.開発現場を見学した後は,同大学運用中のOPUSATがメディアに取り上げられた際の動画を見せて頂いたり,居心地が良くすっかりくつろいでいました.
今年UNISECワークショップで大学に再度訪れますが,その際もまた別途開発室等に伺おうと思いますので,よろしくお願いします!


当日対応してくださったCEES開発メンバとの集合写真


白板拡大


同日衛星WGの会議が違う部屋で行われていましたので,その報告を草野君がしてくれるはずです.そちらもご期待ください!

最後に,OPUSAT運用室ではおぷぅが沢山いました(笑

おぷぅファミリー





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